【ミステリー小説】「天啓の殺意」を読んで。ネタバレありの感想

読み終わったとき、タイトルの本当の意味に気づく。

そんな緻密に仕組まれたトリックを味わうことのできる小説を紹介します。

ミステリー小説、「天啓の殺意

中町 信さんによって書かれたミステリー小説です。

その小説の内容について紹介していきます。
見どころや感想を書いているので、気になったらぜひ読んでみてください。

本記事の内容

  • 天啓の殺意について紹介
  • 天啓の殺意の感想


天啓の殺意の作者を紹介!

中町 信

1935年1月6日、群馬県生まれ。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら、67年から雑誌に作品を発表。第17回江戸川乱歩賞の最終候補に残ったのが、初長編の『模倣の殺意』である。以降、叙述トリックを得意とし、『空白の殺意』『天啓の殺意』『追憶の殺意』など、大がかりなトリックで読者を唸らせた。2009年6月17日逝去。

天啓の殺意以外にも多くのミステリー作品を書いている方です。特に叙述トリックが得意で今回の「天啓の殺意」にもそのトリックが存分に使われています。

天啓の殺意のあらすじ

天啓の殺意

柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説――柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる――要するに作家同士の知恵比べをしよう、という企画は順調に進行するかに見えたが……。問題編を渡したまま、柳生は逗留先から姿を消し、しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に綴ったものだった。『散歩する死者』の全面改稿決定版! 著者あとがき=中町信/解説=亜駆良人                東京創元社

天啓の殺意のみどころを3つ紹介

  • 驚愕の叙述トリック<
  • 人間の感情が生む怖さ
  • 意味があったタイトル

この本のみどころは上記の3つです。

順に説明をしていきますね。

天啓の殺意のみどころ①:驚愕の叙述トリック

叙述トリックとは、ある出来事を曖昧にすることで読者を惑わすトリックです。作者の中町 信さんは叙述トリックが得意な作家さんでもあります。

今回の作品もそのトリックを存分に使って読者を惑わせます。

天啓の殺意のみどころ②:人間の感情が生む怖さ

自分のことになると何でもできてしまう。そんな人間の考えがこの小説には詰まっています。ミステリーやサスペンスの動機は自分勝手なことが多いですが、この小説もその一つだと思います。私はそう感じました。

天啓の殺意のみどころ③:意味があったタイトル

天啓とは天のみちびき、天の教え、天の啓示という意味。ようは天から助言がくることです。
今回の天啓の殺意の意味は、小説を読み終わったときにわかります。
その意味を知ったとき、ハッと難問が解けた快感が得られるはずです。なので、最初から何も情報を入れずに読むことをおすすめします。


天啓の殺意のネタバレと感想

ここからはネタバレが含まれます。

騙されてしまいました!というか、そういうトリックもありかというのが感想です。

物語は本の中で進めけれど、真実は本の外側にある。
そんなわかりにくいトリックでした。

この本のお話は、作中で生まれた小説の内容を挟みながら、ある事件の犯人当てを中心に進んでいくという展開です。
多くは文芸雑誌の編集者の視点で描かれていきます。

この内容で読んでいくといくつかの違和感が出てくると思います。
それが最後に伏線だったと気がつく内容です。

小説は作中の小説内容を挟むことで色々な人の視点から物語が進みます。

以下が視点の人物になります。

プロローグ

柳生から花積への企画持込から原稿引き渡しまでが描かれています。

事件

柳生の原稿(神永頼三の視点)被害者の旦那さんです。

追及

柳生の原稿(尾道の死までを花積の視点で描く)

捜査

尾道の死(警察視点)

真相

犯人に対する追及(探偵役視点)

エピローグ

犯人の独白

この視点の切り替えと文章によって読者は、真実から遠ざかった別の道筋へと誘われていくのです。

視点の切り替えが絶妙なので、普通に読んで普通に騙されてしまいました。

そして、本を読み終わったときに、もう一度この本のタイトル「天啓の殺意」を見て驚愕してしまいました。ハッとする展開があなたを待っているはずです。

このタイトルまでもが作者の仕掛けた罠であったこと、真実の伏線だったことに・・・。

犯人がわかって終わりではなく、トリックを楽しみたい人に向いている小説でした。

ハッとした体験がしたい方、ミステリー小説が読みたい方におすすめです。
興味があったら、ぜひ読んでみて下さい。

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