【サッカー】フォワードの歴史と現状。

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サッカーの重要ポジションであるフォワードは、
最もゴールに近く、最もゴールを奪ってきたポジションです。

その影響か多くのスターが生まれました。

今回はそんなポジションの歴史を紹介したいと思います。

本記事の内容

・FWの歴史がわかる

・選手の特徴がわかる

目次

フォワードの歴史と現状

フィジカル系の時代

20世紀初頭のストライカーは、長身でフィジカルの強い選手が多くいました。
いわゆるフィジカルモンスターです。

エバートンで活躍したディキシー・ディーンはその代表的な選手でした。
1シーズンで60ゴールをあげ、そのほとんどがヘディングによる得点だったそうです。

この時代のイギリス式サッカーでは、重戦車のようなフィジカル系の選手が大活躍をしていました。

そんなタイプの選手はそれからも猛威をふるい続けます。

しかし、世界を席巻するのは違うタイプのストライカーでした。

テクニック型の登場

1910~30年代にかけて活躍したのが、通算1000点を超えたブラジル人、
アルツール・フリーデンライヒ
彼はゴールだけではなく、美しいプレーで人々を魅了したと言われています。

オーストリアのマティアス・シンデラーもテクニシャンでした。
細身だったことや相手の間をすり抜けながら得点することから「紙男」と呼ばていたそうです。

しかし、シンデラーはそこまで得点を奪っておらず、ヨーゼフ・ペピ・ビカンのほうが上でした。
シンデラーと同じくオーストリアのストライカーで、一説によると5000ゴールを決めたと言われています。

これはペレが1000ゴールを達成する前後に出てきた説で、
本人は誰が信じるものかと受け流していたそうです。
ちなみに後に登場するロマーリオも公式戦では1000ゴールを超えていたと言われています。

シンデラーはいわゆる偽9番と言われるポジションに近かったようです。

1934、38年とワールドカップを連覇に導いたイタリア最高の選手と言われた、ジュゼッペ・メアッツァやセリエAの1試合最多得点記録をもつ、シルビオ・ビオラはゴールゲッターとテクニックを備えた万能型でした。

50年代に偽9番として活躍したのがナンドール・ヒデグチ、その相方はシャーンドル・コチシュフェレンツ・プスカッシュ。シャーンドル・コチシュはヘディングを得意とし、「黄金の頭」という異名を持った選手で、フェレンツ・プスカッシュは、左足から繰り出される足技と強力なシュートを持ち味とした選手でした。

彼らがいたのが1950年代前半に4年間無敗の記録を作り、ヨーロッパ最強といわれたハンガリー代表チーム、マジック・マジャールです。

万能型の天才たち

マジック・マジャールのように歴史的なスーパーチームに共通するのは、
相手の守備陣を混乱に陥れる攻撃的な選手とゴールを奪うゴールゲッターでした。

この2つを兼ね備えたスーパースターが、アルフレッド・ディ・スティファノです。
レアル・マドリードでチャンピオンズカップ5連覇の立役者になります。
プレーメーカー兼ゴールゲッターとして2人分の役割を1人でこなした天才でした。

そして、60年代に現れたのがペレ
サッカーの神様と呼ばれる天才です。
プスカッシュと同じタイプのストライカーで、とてつもなく点を取る選手でした。
1人で点も取れるし、チャンスメークもできる、万能型です。

対極のFW

70年代は2人のFWが大活躍します。
ゲルト・ミュラーヨハン・クライフ

ゲルト・ミュラーはボックス内のみで働くCFで、無類のゴールゲッターでした。
得点力に関しては特別な存在と言われています。

ヨハン・クライフは典型的な偽9番。
得点力はミュラーの方が圧倒的ですが、プレーメーカーやチームリーダーとしての役割が大きかったようです。

オランダ代表が名を残したのもクライフの巧みな技術と考え方が大きかったと思います。その知性は、後のバルセロナの歴史をつくり出す要素にもなりました。

万能型の変化

80~90年代は2トップが主流になっていきます。

この時代では戦車型の後継者、クリスティアン・ビエリが活躍。


その一方で、ロマーリオマルコ・ファン・バステンのように重戦車とは違うタイプの選手も猛威をふるいました。ロマーリオは俊敏性とポジショニングで得点を量産。ファン・バステンは長いリーチを生かしたテクニックと機敏な動きでゴールを狙いました。

この頃から得点を量産し始めたのは、セカンドトップのような選手になります。
ディエゴ・マラドーナ、ロベルト・バッジョ、ベルカンプ、リヴァウド、デル・ピエロなど
得点力とアシスト両方を備えたアタッカーが躍動しました。

しかし、徐々にチャンスメークに特化した10番タイプは消滅していきます。

80~90年代になるとミランが広げたゾーンディフェンスが世界の流行になったからです。

最初は守るとき10人をコンパクトにするために、DFラインを高く保っていました。
そうすると裏に広大なスペースができるので、シェフチェンコアンリのようなスピードタイプが活躍。

しかし、コンパクトなまま後ろに下がることが主流になっていく中で、スペースが徐々に無くなっていきます。
スピードタイプでは点を取るのが難しくなってきたのです。また、単純なハイクロスでも点が取れなくなっていきました。

チーム戦略によってスペースが無くなったことで、FWは個人の圧倒的なの能力かチームワークで崩すようになります。圧倒的な個人技で言えば、フィジカルで敵を圧倒したイブラヒモヴィッチドログバ、裏抜けの得意なフィリッポ・インザーギがそれにあたります。

このようにスペースの減少によって、多くのタイプが活躍するのが難しくなっていきました。

2人の環境適用能力者

そんな中で、活躍をしているのが2人の天才ストライカー、C・ロナウドメッシ
切り裂くようなドリブルと打点の高いヘッド、高い決定力で得点を量産するストライカー、C・ロナウド。
手に負えないドリブルと決定力、チャンスメークもできる万能型のFW、メッシ。

彼らはスペースがない場所を、スタート位置とタイミングで壊しました。

ゴール前の中央にはスペースが無いので、サイドや下がりめの位置からスタートしてタイミング良くゴール前に侵入、そして点を取る。かって、ハンガリー代表のシャーンドル・コチシュフェレンツ・プスカッシュのようにです。

現在のFWはスペースの無い中で戦っています。なので、そういった工夫や連携が求められています。

FWの系統と歴史のまとめ

フィジカルが強い大型のFWが活躍していた時代に、
テクニックのある選手が登場してきます。

彼らは人々を魅了しながら、得点を奪いました。

そして、そこにアシストもできる万能型が生まれます。

しかし、時が経つとゾーンディフェンスが流行したことで、
スペースが無くなっていきました。

10番タイプのような選手が活躍できなくなってきたのです。

そして現在、このスペースはますます無くなっていっています。
それでも点を取り続けているのが、C・ロナウドメッシです。

彼らの時代は終わりに近づいていますが、今も世界最高の選手です。

その下の新たなスターは次々と生まれています。
今後、どのような選手が頭角を表してくるのか楽しみですね。

各ポジションにも歴史やスター選手が存在します。気になったらぜひ、読んでみてください。

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この記事を書いた人

はじめまして、ゆうやけと申します。
このブログでは好きなことや興味のあることを書いていこうと思っています。
主に本、サッカー、映画、ブログ、経験したことなどです。
ドメインのlibraryの単語を間違えてしまうほどおっちょこちょいですが、
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