ラストでどんでん返しがある、恋愛ミステリーを紹介します。
乾くるみさんの
「イニシエーション・ラブ」
映画化もされた話題の作品です。
ミステリー要素がある恋愛ものは珍しいと思います。
どちらも楽しめるので、二度美味しい作品です。
ぜひ、この恋愛の謎を解き明かして下さい。
イニシエーション・ラブ
作者
乾 くるみ
小学生の頃からミステリーが好きで、中学の頃には横溝正史や江戸川乱歩賞受賞作を読み漁る。高校生になるとジョン・ディクスン・カーなどの海外ミステリーにも興味を広げ、同時に自らも執筆活動を始める。大学在学中には江戸川乱歩賞に初応募するが、一次選考にも残らなかった。大学卒業後はIT企業に就職し、ソフトの開発業に従事する。
1998年に『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞し、34歳で作家デビュー。続く2作目の『匣の中』では、四大奇書と呼ばれる竹本健治の『匣の中の失楽』にオマージュをささげた。三作目の『塔の断章』では断章のタイトルどおり、各エピソードが時間軸ばらばらに並べられている実験的な作品だった。2004年に刊行した『イニシエーション・ラブ』はその年の「このミステリーがすごい」で第12位、「本格ミステリベスト10」で第6位と高く評価される。2005年に同作で第58回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補作となる。2007年に同作が文庫化されると、雑誌やテレビ番組などでたびたび紹介されロングヒットとなり、2014年4月に100万部に達した
あらすじ
「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。僕がマユに出会ったのは、人数が足りないからと呼びだされた合コンの席。理系学生の僕と、歯科衛生士の彼女。夏の海へのドライブ。ややオクテで真面目な僕らは、やがて恋に落ちて……。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説──と思いきや、最後から二つめのセリフ(絶対に先に読まないで!)で、本書はまったく違った物語に変貌してしまう。
みどころ
・昭和を感じるストーリー
イニシエーション・ラブの目次は、昭和の曲になっています。
愛のメモリー、木綿のハンカチーフ、ルビーの指輪…
昭和を生きた人は懐かしいと感じるはずです。
物語も昭和時代の物語です。
映画版では1980年代の後半、静岡と東京が舞台と書いてあったので、時代はそのあたりです。
携帯のない時代の恋愛物語。近くにいないからこそ感じる人がいる。
それが良かった時代です。
・衝撃のラスト
この物語の最大の肝は、最後から2行目。
なんでもない一言、でも、最大のどんでん返しの一言。
気が付くとハッとします。
この小説は、最後から2行目で全てが変わります。
何も知らないと素通りしてしまうかも知れません。
なので、気をつけて読んで下さい。
・映画化されている
「イニシエーション・ラブ」は映画化されています。2015年に公開。
監督は「池袋ウェストゲートパーク」などで知られる堤幸彦。
主演は、主人公の鈴木を松田翔太、その恋人のマユを前田敦子が演じています。
映画 イニシエーション・ラブ HP
サブスクリプションで探すと以下で見れるみたいです。
感想
※ネタバレも含まれています。
最初にこれを読んだとき、
えっ…これが感想でした。
何も知識を入れずに読んだので、衝撃的でした。
最後の一言で全てを覆す。
ミステリーの醍醐味を感じました。
恋愛小説なのにミステリー、新しいなと。
恋愛小説で、このどんでん返しかと。
ミステリー的要素では楽しめました。
しかし、恋愛から見るとなんだかなぁと思ってしまいました。
ダブル二股なんて、人間不信になりそう。
まぁ、信じるしかないんですけどね...。
純粋に作品としては面白い作品です。
興味があったらぜひ、読んでみて下さい。
二度見でも楽しめます。そのときは伏線探しをしてみるのも良いかも知れません。
個人的には映像で観るよりも小説の方が、どんでん返しのインパクトは大きかったと思います。
なので、私は小説の方をオススメします。
ちなみに映画と小説では最後のどんでん返しが若干違います。
なので、どちらも観てみると良いかもしれません。
ミステリー好きはトリックを、恋愛好きはそのまま恋愛を楽しめる小説です。
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