【サッカー】5レーンとハーフスペースとは?戦術用語を徹底解説!!

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サッカーには新しい戦術や考え方がどんどん出てきます。

ティキ・タカやゲーゲンプレス…

その中で今回、解説するのは、
5レーンとハーフスペース

現代サッカーでは大切な理論になっているこの考えは、ポジショナルプレーと密接に関係しています。

ポジショナルプレーとは攻守を問わずにピッチ上で優位性を創りだすための考え方。
それをおこなうために戦術や選手の配置、組み合わせを考えます。

ポジショナルプレーについては以下を参照
【サッカー】ポジショナルプレーとは?解説。意味やポゼッションとの違い。

本記事の内容

  • 5レーンとハーフスペースについて
  • ハーフスペースへの対処法

これを読めば5レーンとハーフスペースについてわかります。
自分の戦術や観戦するさいの知識が増していきますよ。
ではさっそく解説をしていきますね。




目次

5レーンとハーフスペースについて

5レーンについてやハーフスペースについて解説をしていきます。

5レーンが浸透したのはペップ・グアルディオラの影響が大きいと言われています。
彼がバイエルン・ミュンヘンでやった練習方法が後に広まっていきました。

5レーンについて解説!

5レーンが世に広まったのは、ペップ・グアルディオラの影響が大きいです。

彼は稀代の戦術家と言われるほど多くの戦術を生み出してきました。

この5レーンもその一つです。

ペップ・グアルディオラがバイエルンの監督時代に練習場で4本の線でピッチを区切りました。
フィールドを縦に割ったそれが5つのスペースに分けられたのです。

このスペースが5レーン理論です。

5レーン理論によって、攻略するべきエリアを可視化したことに成功したバイエルンは、グアルディオラの考えをピッチで体現することが可能に。
選手にポジションニングの基礎を与えたことによって、多国籍軍団にポジショルプレーを理解させたのです。

ペップ・グアルディオラはこの前にバルセロナの監督をしていました。
バルサの選手は小さいことから同じことを学んでいるので、どこに動けば良いのかを理解しています。

しかし、バイエルン・ミュンヘンの選手は違います。
なので考え方を1から教える必要がありました。

自信の考え方をわかりやすく説明するために5レーンが使われたと言うことです。

ちなみにドイツはサッカー協会の指導者育成プログラムにも、この5レーン理論を導入し、若手指導者に最先端の知識を得ることを推奨しています。

この5レーンを使うことで、ポジショナルプレーをするための3つの優位性の一つ、位置的優位性を継続的に生み出すことが可能になります。
いい位置に行けばボールを上手く運べるし、取られてもすぐに奪い返すことが可能です。

ハーフスペースについて解説

ハーフスペースと5レーン
ハーフスペースはフィールドを縦に5つ切ったときの中央と大外に挟まれた、中のスペースのことを言います。

このゾーンは1番チャンスを生み出しやすい場所です。
なのでここが可視化されたことで、サッカーは大きく変わりました。

なんでここがチャンスにつながるのか?それを説明していきます。

時は遡って、2000年代。
この頃から中盤に鋼のような筋肉を纏った選手が増えてきます。
それと同時にロベルト・バッジョのようなファンタジスタが絶滅危惧種になりました。
リバウド、ジダンのような強靭的な肉体を兼ね備えたテクニシャンの台頭です。

2007年には前を向いたときの推進力にも優れたカカがバロンドールを獲得。
徐々に攻撃的な選手には、フィジカルが求められるようになりました。

その原因はDFラインと中盤ラインの間、日本では「バイタルエリア」と呼ばれることも多いスペースが減少したことです。
寄せの速さや戦術によってスペースでボールを持つことが難しくなってしまいました。

それがファンタジスタの絶滅につながったのです。

スペースがない分、そこに入るためのライン間に侵入するスキルが求められるようになりました。

このスペースを上手く使っていたのがサッカー界を席巻しているメッシやC・ロナウドです。
彼らはかって、左右の外側を定位置としながら、自由に中央へと入り込んでいくプレーが得意でした。
昔のワイドアタッカーの役割から解き放たれた彼らは、得点を量産していきます。

それと同時に、彼らと比べると得点能力は劣るが、技術には絶対の自信を持つ小柄なアタッカーも居場所が残りました。その両方が使ったいた場所こそ、ハーフスペースです。

ハーフスペースに外や中から斜めに侵入することで、チャンスを演出します。
イニエスタやシルバは、言語化される前からこのスペースに活路を見出していた選手たちでした。ハーフスペースは相手守備陣の隙間になることが多いため、瞬間的な遅れに繋がりやすい。その位置から彼らは判断スピードとテクニックを武器に、相手に多くの選択肢を提示させ、混乱に陥れました。

そこをグアルディオラは可視化したのです。

サッカーにおけるハーフスペースを使う2つのメリット

  • 視野の確保
  • プレッシャーが弱くなる

ハーフスペースを使うメリットが2つあります。

ハーフポイントのメリット①:視野の確保

ハーフスペースを使うことで、視野の確保ができます。

ハーフスペースにポジションを置くことで、選手は直角ではなく、「斜め方向」の視野を得ることが可能です。
半身になることで相手ゴールやボールを持つ味方など多くのことを視野に入れることができます。

またパスの選択肢が増えることに加え、グアルディオラが常に重要視する、斜め方向へのパスを自然に産み出すことが可能です。
斜めからのボールを受け、斜め方向にパスを出すことで、相手の守備陣は複雑な移動を強いられることになります。

そうすることでパスを通しやすくなります。

ハーフポイントのメリット①:プレッシャーが弱くなりやすい

ハーフスペースへのプレッシャーは中央より弱くなりやすいです。

四方八方から取り囲まれる可能性が高い中央に比べ、ハーフスペースは基本的に内方向からのプレッシャーが多くなります。

外からよりも中から対応したほうが守りやすいからです。

また常にそのスペースに居るわけではないので、守りの選手はプレッシャーをかけ辛いといえます。

またボールを受け取るときのプレッシャーも弱くなります。

例えば単純な縦パスの場合、大半は相手DFを背負った状態でボールを受けなければなりません。しかし斜め方向のパスであれば「ゴールを向いた状態」でボールを受けられることが可能です。

シルバやイニエスタのようなフィジカルのない選手は相手を背負った状態での勝負は不得意ですが、位置どりの工夫によってプレッシャーから逃れる術を取得しています。

5レーンの3つのルールとやり方について解説!

  • 1列前の選手と同じレーンに並ぶのは禁止
  • 2列前の選手は同じレーンでなくてはならない
  • 1列前の選手は隣のレーンに位置することが望ましい

5レーンやハーフスペースを使うには、ある程度決まりがあります。
それが上記の3つです。

ようは同じレーンには一人を挟んだ状態で入るということ。

三角形を作ることが大切になってきます。

その形になることでパスを通しやすくすることができるのです。

このシンプルな決め事だからこそ、理解がしやすいといえます。

三角形を作るために動いていくのがグアルディオラのやり方です。

例えばサイドバックがハーフスペースに侵入するアンダーラップもその一つです。
グアルディオラ時代のバイエルンでは、アラバとラームがそれをやっていました。

こうやって三角形を意識させるのが5レーンなので、イメージは常に三角形を作ることです。



ハーフスペースにいる相手を止める方法

ハーフスペースを防ぐには、そのラインに人を置くのが一般的になっています。

3バックか5バックです。

中小クラブでは後ろに重心をおいた5バックが一般的です。

5つのレーンを選手が埋める陣形は迷いを最小化する方法といえます。
5バックのサイドバックとセンターバックの間に侵入するアタッカーを、3人のセンターバックの両脇で抑える形は1つの解決策として流行しました。

また3バックを「スペースの封鎖」ではなく、1.5列目のスペースに入り込むアタッカーに対する迎撃として活用すると言う思想は、EURO2012にまでさかのぼります。
ダニエル・デ・ロッシを中央に配置する3バックを採用したイタリア代表です。

縦に割った中央3つのゾーンを3バックが担当。エリアに合わせた選手が迎撃に向かうスタイルでした。この3バックとウイングバックが絞る4バック化を組み合わせたシステムは、スペイン代表をかなり苦しめました。

そのハーフスペースの攻略がうまかったのが、セサル・アスピリクエタです。

ハーフスペースをする方法
引用:https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=53928

アスピリクエタはサイドバックからセンターバックへのコンバートによって、俊敏性と反応速度を武器に敵を圧倒しました。

2017ー2018シーズンのCLでは、バルセロナのスアレスを封じました。
ドリブルには俊敏性を活かしてコースを塞ぎ、攻撃の起点になることを察知すると鋭い反応で身体を寄せることで相手の自由を奪いました。
さらに、インターセプトでの裏へのスルーパスを未然に防ぐだけではなく、高い位置に進出するイニエスタへのチェックまで担当。
バルセロナの左サイドを弱体化させたのです。

まさにハーフスペース封鎖の専門家といえる仕事ぶりでした。

またサイドバックからのコンバートは攻撃的な効果も生みます。
ハーフスペースを封鎖する位置と言うのは、逆にそのスペースでオーバーラップを使えば相手のハーフスペースに侵入できるからです。
そこを使えば多くのチャンスを生むことができます。

そこからのアーリークロスは大外からよりゴールに近いので成功率も高いです。
マンチェスター・シティではこのアーリークロスをセンターバックではなく、ケビン・デ・ブルイネが使っています。

5レーンとハーフスペースについてまとめ

5レーンとはフィールドを縦に4つに割ったときにできるスペースのことでした。

そしてその中央と大外に挟まれたスペースがハーフスペースになります。
ここからの攻撃はゴールに結びやすいため、多くの戦術を使ってこのスペースを奪いに行くのが主流です。

このスペースを可視化させたのがグアルディオラでした。
彼が広めたこの理論は多くのチームで使われ、対策がされています。

このスペースを使うことが勝利につながるので、もし自分のチームがあれば活用してみてください。

またサッカーを見る時は、ハーフレーンを意識して観戦するのも面白いと思いますよ。

以上、5レーンとハーススペースについてでした。

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この記事を書いた人

はじめまして、ゆうやけと申します。
このブログでは好きなことや興味のあることを書いていこうと思っています。
主に本、サッカー、映画、ブログ、経験したことなどです。
ドメインのlibraryの単語を間違えてしまうほどおっちょこちょいですが、
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