今回は映画 「愛がなんだ」を紹介します。
愛がなんだは、角田光代さん原作の恋愛小説です。
それを監督・脚本、今泉力哉さんが映画化しました。
誰もがどこかに共感できるところがある恋愛映画です。
主演、岸井ゆきの、成田凌。
愛がなんだについて紹介
愛がなんだのあらすじ
猫背でひょろひょろのマモちゃんに出会い、恋に落ちた。その時から、テルコの世界はマモちゃん一色に染まり始める。会社の電話はとらないのに、マモちゃんからの着信には秒速で対応、呼び出されると残業もせずにさっさと退社。友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆け付け(あくまでさりげなく)、平日デートに誘われれば余裕で会社をぶっちぎり、クビ寸前。大好きだし、超幸せ。マモちゃん優しいし。だけど。マモちゃんは、テルコのことが好きじゃない・・・。
公式サイト 映画 愛がなんだ
監督紹介
今泉力哉
1981年生まれ。福島県出身。数本の短編映画を監督した後、2010年『たまの映画』で長編映画監督デビュー。翌2011年『終わってる』を発表後、2012年、“モト冬樹生誕60周年記念作品”となる『こっぴどい猫』を監督し、一躍注目を集める。2013年、こじらせた大人たちの恋愛群像劇を描いた『サッドティー』が第26回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に出品。『知らない、ふたり』(2016)、『退屈な日々にさようならを』(2017)も、それぞれ、第28回、第29回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に出品されている。他の長編監督作に『鬼灯さん家のアネキ』(2014)、深川麻衣を主演に迎えた『パンとバスと2度目のハツコイ』(2018)など。新作に伊坂幸太郎原作&三浦春馬主演の『アイネクライネナハトムジーク』(2019年秋公開予定)が待機中。
愛がなんだの感想とネタバレ
この感想はネタバレも含まれています。
テルコのように好きになったら相手に尽くしたくなる。それって誰にでも起こりそうなことだなと思いました。
そして、その感情が重くなるとマモルのように距離をおきたくなってくる。
この映画は恋愛において共感できることが多いと思います。
恋は盲目。それが一番合う映画です。
テルコはマモルと出会ったことで、生活の中心がマモルになっていきます。
何をされても受け入れてしまう。
止めてくれる人もいますが、その人もまたマモルと似たことをしている。
だから、説得力がない。
この映画を観ていて思ったのは、バランスよく均等な恋愛関係って難しいのかもしれないということ。
どちらかが好きを出してくると、嬉しい気持ちはあるけれど、強すぎると徐々にうっとおしいという気持ちが生まれ始める。これがマモルの感情なのかもしれないと思いました。
片思いの関係と似ているかもしれませんね。
私は映画に登場するナカハラという人物に惹かれました。
好きな人のためならなんでもしたくなる。
テルコと同じような人で、モテない男がやりがちな感じですが、
自分もついやってしまうのでわかります。
そんな、ナカハラは好意を抱いている葉子と距離を置きます。
好きでいるのをやめる。そう決断をします。
でも、それは好きでいるのを諦めることではないと思いました。
多くの場合、相手から脈なしがあるから好きでいるのをやめます。
しかし、ナカハラは相手が脈ありの可能性が残っていて、家に招いてくれる状態にありながら、
自分の意思でその状況から離れる決断をします。
そんな彼の「幸せになりたいっすね。」というつぶやきに、心からそうなって欲しいと思いました。
この映画は日常を切り取ったような物語なので、何事もなく終わるんだろうなぁと観ていました。
しかし、最後の「わたしはタナカマモルになりたい(いまだになれない)」というテルコの独白に、
これはなんだ?
と疑問を抱いてしまいました。
思ったのは、好きを通り越して、その人になりたいということかなと。
マモルから離れたくない、ならマモルになりたいと。
ぶっ飛んだ思考かもしれませんが、好きという感情はその人をどう導くかはわかりません。
これも一つの答えだと思いました。
この作品は緩急がないので、観やすいと思います。
また、共感できる部分もたくさんあるはずなので、感情移入がしやすいです。
良くある恋愛モノではないからこそ、楽しめる映画だと思いました。
暇なときに見るとちょうど良いかもしれません。
個人的には岸井ゆきのさんが可愛いと思ってしました。
ハッピーエンドの恋愛ものに飽きてしまったら、ぜひ観てみて下さい。
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